記事詳細

【韓国】市場規模は4年で2倍に:急成長の健康食品市場

内容:
 健康志向の高まりを受け、健康食品市場が拡大している。2004年に1兆300億ウォン(約760億円)だった同市場は、08年には2兆1,200億ウォンと、4年で2倍規模に拡大。紅参(高麗人参を蒸して乾燥させたもの)やビタミン、アロエなどが主だった健康食品の製品数も増加し、最近ではダイエットや肌質改善、認知症予防など機能性を強調する製品なども登場している。ただ、健康食品に関する流通規制が多いことから、関連業者からの反発が高まっており、成長の行方は不透明だ。

 すでに飽和状態であるほかの食品市場に比べ、健康食品市場は今後も成長する可能性が大きいことから、各業者は同市場への進出を加速させている。食品医薬品安全庁(食薬庁)によると、昨年10月時点での健康食品の製造業者数は370社、輸入業者は2,400社に上り、多くの業者が同市場に進出している。

 ロッテ製菓は、02年から健康食品市場の開発に乗り出し、紅参を使った食品やダイエット食品を中心に事業を展開。CJ第一製糖も、04年に10種類だった製品群を現在は40種類まで増やすなど事業領域を拡大している。また、化粧品大手アモーレ・パシフィックは肌質改善のための健康食品「ビューティーフード」を販売しており、02年に300億ウォンだった売上高は昨年には約7倍の2,000億ウォンに増加している。

 ■規制が問題に

 こうした中、各業者を悩ませているのは食薬庁が掲げる流通に関する規制だ。

 特に各業者の足かせとなっている規制は全部で3つ。まず初めに挙げられるのが、「健康食品の販売コーナーを別途設置しなければならない」という規制だ。同規制は、消費者が一般食品と健康食品を混同する可能性があるとの理由から制定された。これに対し販売業者側は、各製品には「健康食品」という表示が明確に付いており、識別可能と反発。同規制により、健康食品の販売が大きく規制されるとしている。

 また、「健康食品を販売する場合、その対象者は4時間の講習を受けることを義務とする」という規制に対しても、4時間の講習に効果があるのか疑問との声が高まっている。こうした業者の反発に対して食薬庁は、「韓国には、体にいいものならまずは食べてみようという“補身文化が”あるため、確固とした規制が必要不可欠」と主張。まずはしっかりとした検証制度の確立が優先されるべきで、流通規制を緩和するのはその次の段階という立場だ。

 このほか、食薬庁に健康食品の製品登録をする際に、「郵送または直接訪問でのみ手続き可能」とする規制も、時代錯誤の制度と批判の対象になっている。ただ、同規制に関しては、同庁側も「インターネットでの手続きも可能なようシステムを改善中」としており、緩和する姿勢のようだ。

 ■流通経路・価格に影響も

 流通規制は、健康食品の流通経路や販売価格にも影響をおよぼしている。

 韓国の販売業者のうち、販売に際しての厳しい規制を避け、特段の規制がないマルチ商法や訪問販売の形式を取る業者は全体の62%に上り、大多数を占めている。このため、毎年、こうした販売によって被害を受けたとの報告が増えており、問題となっている。

 多様な流通経路を確保できないことは、価格競争が行われないという問題も引き起こす。健康食品の価格が高いことは、結局は消費者が一番の被害者となるとの指摘も出ている。中央日報が伝えた。


配信元: Yahoo!ニュース (2010/5/28 8:30)